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筑波山ダウンヒル最速伝説


本日3連休最終日です。
今回の3連休は、僕の都合ではなく、店長の都合で有休まで使って取らされてるんですが、それでも休みというのは嬉しい物です。

ところで、僕の趣味の中に「登山」と言うのもがあります。
と、言ってもそれほど本格的な物ではなく、ハイキングにちょっと毛がはえた的な物です。
選ぶ山の条件としては、日帰りできる事、ってのが絶対です。
以前山小屋に泊まった時に、まったく眠れなくてひどい目にあった事があるのです。

しかし、関東平野の真中に住む僕が日帰りでいける山と言うのは限られてきます。
そんなわけで、一番近い茨城県の「筑波山」に昨日行って、本日筋肉痛で苦しみながらの更新です。

さて、今回山に登ったのは、およそ半年振りです。
冬山と言うのもの、なかなか良い物らしいのですが、僕の様な初心者には、ハードルが高いのです(筑波山くらいなら関係ないけど、寒いのは嫌いです)
しかし、つねづね雪女をゲットしたいと考えているので、いつかは挑戦する事になるでしょう。

筑波山に着いて、いつもの無料の市営の駐車場に車を止めようしたら、有料になってました。
筑波エクスプレスの開通で筑波山に来る人が増え、それに伴い車で来る人も増え、有料化した様です。
稼げる所からしっかり稼ぐと言う、つくば市のたくましさが見えました。

登りはじめると、さすがに久し振りなので、かなりキツイ。
天気は良かったのですが、風がかなり冷たいです。
しかし、それも火照った体には、ひんやりと気持ちよく感じます。

途中いくつかの、名所スポットがあります。
スポットと言ってもただの岩なんですけどね。

大仏岩(言われてみると、なんとなく大仏っぽく見える岩)とか、北斗岩(名前の由来が不明。僕に百裂拳を打てと?)とか、弁慶の七戻り岩ってのがあります。
七戻り岩は、今にも落ちてきそうな大きな石の下を通るのですが、それにビビった弁慶が、行こうか戻ろうか7回迷ったらしいです。
僕は、「弁慶ショボイなぁ」と思いながら余裕で通過。
弁慶に勝った瞬間です。

登り始めて1時間半位で、頂上に到着。
山頂にある神社に、お賽銭を投げて手を合わせておきました。

頂上から少し降りた所に、ケーブルカーの駅があり、その周辺はお土産屋さんなどで賑わっています。
そこのお土産屋さんで、筑波名物四六のガマの置き物を発見。
四六のガマは、前足が4本指で後ろ足が6本の、全国的に見て筑波にしかいない、珍しいカエルなんだけど、普通のカエルの指が何本なのか知らない僕にとっては、反応に困るしろもので、後はガマの油とかが売ってた。

少し休んで、元気を回復して下山開始。
登ってきたルートとは違うルートで下る。
下りは登りと違って、息がきれる事ないから楽だけど、気をつけないとヒザに来る。
周りの景色や、木々を見ながら下って行った。

下り始めて20分くらいした頃に、突然の腹痛に襲われた。
しかもこの腹痛は、ただの腹痛じゃない。下痢だ。
火照った体にひんやり気持ち良いからと、風にあたり、それでお腹を冷やしてしまったようだ。
早急にトイレに行かないと生恥を晒す事になる。
しかし、こんな山道にトイレなどあるわけもない。
パニくる俺。

どうする?上に戻るか?
しかし、下り20分の距離は、登りだとそれ以上かかる。
体調万全の時ならともかく、今の状態では走って登る事は不可能だ。
30、40分は掛かる。
無理だ!今の状態で、30分も耐える事など出来ない。
下山ルートの案内版に標準下山時間が70分と書かれてた。
残り50分の距離、重力に任せて走れば登るよりも早い時間で下まで行けるかもしれない。

自分の可能性を信じて、下に向かって走り始める。

走った。
出来るだけ振動を与えない様に全速で。途中何人もの登山客を追い抜かした。これだけ早く走ってるにもかかわらず、下痢は確実に僕を追い詰めてきてた。引き離せない。これ以上スピードを上げるわけにはいかない。下りでこれ以上のスピードは、間違いなく足がもつれて転ぶ。そしたらいろいろな意味で終わりだ。プレッシャーが僕を襲う。流れる汗が、走ってかいた汗なのか、それとも下痢を我慢する冷や汗なのか分からなくなる。のどが渇いた。しかし、今水を飲む事は出来ない。一滴でも飲んだら、下痢にターボが掛かる。途中何度も道の脇の茂みでしようか考えた。しかし、今の時期、葉は落ち覆い隠してくる程茂ってない。筑波山は名山百選に選ばれてるだけあって、平日なのにかなりの登山客がいる。人がくる前に用を足す事は不可能だ。違う!今はそんな事を考えてる時じゃない。ひたすら前だけを見てトイレに走れ。そして、そのトイレがあいてる事を信じて、走るだけだ。何も考えず走り続けた。どれほどの時間走ったのだろう。もうこれ以上は無理だと思い始めた頃、コンクリートで鋪装された階段に出た。

ついに着いた。
この階段を降りた脇にトイレがある。

運良く一つしかない個室があいていました。
こんなにトイレに入れて嬉しかった事は、生まれてから初めてです。

今回も危うい所で、勝ちを拾えた。
これほど僕の事を追い詰めたライバルは未だかつて居なかった。
トイレの中で時計を見ると、50分の距離を15分少々で駆け降りてきたようだ。
間違いなく、僕の中でベストタイムだ。
人間極限状態になると、限界を越えられるものだ。

今回の事で、一つの大きな壁をこえて、ひと回り大きくなれた気がする。
by koumei1976 | 2006-03-14 11:57
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